第82回 東北六県写真師会連合会 宮城大会

「変わる時代、変わらぬ想い」をテーマに
第82回 東北六県写真師会連合会 宮城大会

 2025年7月29日、第82回東北六県写真師会連合会宮城大会が仙台・江陽グランドホテルで盛大に開催されました。大会テーマは「変わる時代、変わらぬ想い」。激動する現代社会の中、私たち写真館は、これからどのような写真を創り、未来へ伝えるべきか、その答えを見つける場となるよう、熱意を持って大会運営に取り組んで参りました。

 大会は、東北各県から写真館経営者や写真関連商社が集い、参加者数は80名を超えました。会場内では、参加者同士が積極的に情報交換や意見交換を行い、世代や地域を超えた活発な交流の輪が広がったように思います。

 現在、写真業界は少子高齢化や後継者不足に加え、AIの発展によるZ世代の写真館離れなど新たな課題に直面しています。こうした中、地域に根ざした写真館の役割と価値を見直し、変化に対応した未来の方向性を探る重要な機会となりました。

 写真コンテストの表彰式では、450点を超える多数の応募作品の中から選ばれた作品が、会場を一層華やかに彩りました。若手会員の新鮮で斬新な感性や、熟練の技術が融合した作品が数多く披露され、東北の写真館業界が持つ高いポテンシャルと明るい未来を強く感じさせる内容となりました。

 また記念講演には、福岡県ふくもり写真館の福森義宏氏が登壇されました。福森氏は、若手会員の作品を丁寧に鑑賞し、単に作品の優劣を評価するのではなく、被写体の魅力を最大限に引き出すための技術や心構えについて深く語りました。特に「一歩がなければ二歩目もない」という力強い言葉は、これからの歩みを始める若手会員にとって大きな励ましとなり、「あなたはそのままでいい。そのまま自分を磨き続けてほしい」という温かくも力強いメッセージが会場全体を包み、参加者一人ひとりの心に深い感動を呼び起こしました。

 閉会後に開催された懇親会では、参加者同士が世代や地域の枠を越えて親睦を深め、交流がさらに活発になりました。次回開催県である福島県へのバトンとして、東北六県旗が手渡され、次なる大会への期待と決意が共有されました。参加者は「変わる時代」に挑みながらも「変わらぬ想い」を胸に刻み、それぞれの拠点へと帰路につきました。

 本大会は、東北の写真館が切磋琢磨し、地域に根ざした写真文化の未来を築く重要な機会となりました。ここで生まれたつながりと学びが、各地の現場を照らし続けることを願っています。

大会実行委員長:須田秀樹

写真コンテストの受賞者

記念講演はふくもり写真館の福森義宏氏

親睦を深めた懇親会